そういえば

ずいぶん久しぶりにブログを書く。
 
学生のころから社会人になりたてのころは結構ブログを書くのが好きだった。
内容は本当に他愛のない日々の出来事であったし、特に読み返すということもないが、自分の身の回りに起こった出来事に対してどういうことを考えたとか、どういうことを感じたとかいう記録、履歴が残るのはふわふわしがちな自分に少なからず芯ができることのようで、言ってみれば精神安定のような目的で書いていたのかもしれない。
友人たちと同じプラットフォームで書いていたので、友人の生活の様子を見るのも好きだった。
 
しかしそのうちSNSFacebookTwitterを使うようになり、ブログを書く日は減っていった。
フォローしておけばタイムラインでまとめて投稿やつぶやきが見られる両SNSは便利だった。特にTwitterはここ数年間、趣味で知り合った友人たちとの交流の場であり、自分にとってはもう日常と言っていい場所だったので、SNSの軸足は今はそこにあるという状態である。
 
そんな中、去年の1月、昔書いていた「yaplog」というブログサービスが終了になった。これまでの記事もすべて削除されるという。しょうもないことばかり書いていたブログであったが、それを機にちらりと見返してみると、当時の自分が考えていたことが分かって懐かしい気持ちになると同時に、このままなくなってしまうのが少し惜しい気持ちになった。
 
ブログのお知らせと同時にブログを本にできるというサービスの紹介メールが来た。
いい機会だと思ったのでブログをまとめて本にしてみた。今はそういうことが割と簡単にできるんだなあ。気恥ずかしいので届いてから読み込むようなことはしなかったが、これがあることに意味があると思った。
一度注文したら「mixiも本にできますよ!」というDMがきたのでずっと放っておいていたmixiの日記も本にしてみた。ブログと合わせて全部でB6で1000ページくらい。

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できた本をちら見したところ、やっぱりしょうもないことばかり書いてあったが、思ったことをそれなりに素直に書いていてかわいらしい。
 
ブログを書かなくなってもうだいぶたつが、まとまった文章を書く機会が減ったと感じる。
 
Twitterで文章が流れていくのをつらつらと見ている。元々受動的な人間なのにそれに拍車がかかってしまった。
映画の感想も、仕事や社会に対する思いも、目についたそれっぽい言語化が上手な人の言葉に対して「そうそう、こういうことが言いたかったんだよ」で満足してしまう癖に最近気づいた。
あらゆるものに対してタイムライン上の人の考えに触れて、人のことばをよすがにして、それで分かったつもりになってしまって、いつしかアウトプットができなくなっていた。自分の言葉でうまくしゃべれない。現にこの文章を書くのにもとても苦労している。
 
なのでこのブログはリハビリ。少し時間はかかるかもしれないけれど自分の考えていることを整理するようなところにしていこうと思う。あとはやっぱり他愛もないだらだらしたことをだらだら書いてみたい。
ブログという距離感は自分にとってはちょうど良い気がしている。Twitterのタイムラインのように強制的に誰かの目に留まるのではなく、かといって世界のだれでもリーチできる場所なのでそれなりの緊張感がある。
 
とは言えあまり気張りすぎない感じでポツポツ楽しんでいきたい。